BOOKyourCOFFE運営(以下BYC):BYCの生豆を使用してみて品質についての感想と、お店でのお客様からの反応はどうですか?
K&B coffeeさん(以下K&B):お店では、シンプルに「美味しい!」っていう反応ですし、あとは卸でも使わせてもらっていますけど、安心して使えます。「これはちょっとどうなの?!笑」って言われることも正直あるんですけど、それはシンプルに焙煎が失敗しているっていうだけのことなんで…笑。逆に言うと原料としての品質が良いことが担保されているので、仕事としては簡単になりました。
BYC : すごくよく分かります!では産地ツアーに参加してみての率直な感想をいただけますか?
K&B : 今までコーヒーは、趣味から始まって日本にいながら仕事になっていったので、様々な疑問がありましたけど、やっぱり百聞は一見に如かずで、はっきりくっきり疑問が解けました。それは産地を見て農園を見て、生産者と会って話を伺って、現場を見て解ることもありました。
また、こういう形(ツアーでありながら直接買い付けの為のリアルな産地訪問)で参加出来たので、同行者みんなロースターという同じ職業の中で、2週間という濃密な時間を過ごす中で、疑問を素直に話せて、それに対して素直な答えをいただけるので、肩ひじ張らず、プライドを捨てて話し合えることが有意義であり、安らぎ、安心でした。
BYC : 産地ツアーを他のロースターにオススメしたいと思われますか?またその理由は?
K&B : 産地に足を運んで、体で感じて、そこからが本当のロースターとしての仕事が始まると思いました。コーヒー生産に関わる全ての方たちの想いを私たちが受け止めて、日本の方たちに橋渡ししていくっていう役割、使命があるんだなっていうのを、大げさかもしれないですけど本当に感じました。
日本にいるとあんまりそれを感じないですよね…芽生えないというか。
数字だけになっちゃいますよね。目の前のお客さんがおいしいって言ってくれるのは嬉しいですけど、それとはまた別。
BYC : 生産者と直接繋がってみて、これまでの仕入れと変わったことはありますか?
K&B : 実際に会ってみて、やっぱり顔が見えて、コミュニケーションとってて、正直、中には合わないなって思う方ももちろんいらっしゃいますけど、それも含めて、「ここ何か良いな、好きだな」って感じたままに選べるのは良いですね。
BYC : BYCの共同買付に参加することのメリットデメリットありますか?
K&B : ピンときたり、少しでも気になるなら、まず1袋でも参加してみたらいいと思います。小分け、1㎏、5kg、10kgとかで日本で販売しているものをネットで買って使ってるところには1袋(30㎏)はちょっとボリュームが多いからリスキーかもしれないですけど、逆に言えば30kg買って、同じものを続けて焙煎していくと、それまでの自分の焙煎からだんだん変わってくると思うんですよ。それは焙煎技術のレベルアップのためにはメリットなので、思い切ったほうがいいと思います!
BYC : 参加してみて心情の変化とかってありますか?
K&B : すごくありました!今、仕事が出来ていることも当たり前じゃないんだなって感じたし、同行したロースターの方々とも、ずーーっと仕事の話、コーヒーの話してるんですけど、みんな楽しそうにしてるんですよね。そういう意味では、僕は普段同業で関わる人がいないので、それが良い意味でカルチャーショックでした。みんな普段からそんなに話してんの!?って。一般の会社とかだったら社内の仲間だからあることじゃないですか。それが、みんな独立した存在なのに、まるで一つの集合体のように意見を交換して、冗談を言い合って、私生活まで踏み込んで話ができるっていうのは純粋に楽しかったです。それは単身で来ても得られないものですし、切り拓いてくれた運営にも感謝したいですし、一緒に来られたロースターさんにしても彼らがいたから楽しく過ごせました。
BYC : 違う世界が見えますよね。「こういうこと考えてやってんだ!」とか「こういう思いでやってんだ」、「ここ突き詰めてるんだ」とか。
K&B : 日本から出ることによって、自分の世界のちょっと外のことや、自分とは違うキャラクターを受け入れやすくなったと思いますね。もちろん日本人同士も。だから本当に「良かった!」しかないんですけど(笑)
BYC : お話を聞いているとよく第一歩踏み出されたなと思いました!まだ参加していない方、躊躇している方にメッセージはありますか?これは知ってもらいたいみたいな。
K&B : 僕から知ってもらいたいっていうことではないですけど、躊躇してるんだったらぜひ踏み出してください、一歩を。失うものはないんで。預金は減るかもしれないですけど、使った分以上のものは得られるので行ってきなさい、と女房にも言われています(笑)